2014/09/25
会社の健康診断で市立病院に来ている。
女医の先生が「じゃあ、お腹まわり測りますね~」とメジャーを腹に巻き付けてきたので、すかさず僕は腹筋に力を入れて腹を引っ込ませた。
その瞬間、もう一人の自分の声が聞こえてきた。
「でも、それってやっぱり何か違うんじゃないかな?ウソをついてまでウエストを細くみせて一体何になる?他人はだませても自分はだませないよね。きっと後で理想と現実のギャップに苦しむことになるよ。だから…ありのままの姿みせるのよ、ありのままの自分になるの、私は自由よ、これでいいの、少しも太くないわ!」
女医先生の「は~い、お腹の力ぬいて~」の声に素直に従い、僕はお腹の力を一気にゆるめた。
その瞬間
お腹が急にバイ~ンってゆるんだせいで女医先生のメジャーを持つ指が見事に弾かれ、メジャーが床にポトリと落ちた。
一瞬、時間が止まった気がした。
女医先生は「あ、ごめんなさい」とあやまったが
あやまりたかったのは僕のほうさ。