オグチ★フラッシュマンのすべらないかもしれない話すべるかもしれない話

2003年頃よりインターネットを通じて全世界へと発信し続けている大量の駄文です。※スマホ版は【記事を検索🔍】の欄に2013/01とか入れると年別月別に読むことが可能です。

2017/08/19

お祭り屋台のクジ引きやら射的やらはインチキ商売である。

飾ってある高価な景品に目がくらんだ子供らは親から貰ったお小遣いを投資する。

しかし残念ながら原価数十円の粗品しか手に入らない仕組みになっている。

だが親は子供が楽しむ姿を見れたらそれで充分なのだ。たとえ粗品しかもらえなくても。

そのダーツゲーム屋台をやっていたおじさんは白ジャージ姿にアクセサリーをジャラジャラつけて、見るからに悪人っぽい顔つきをしていた。

年齢は僕と同じ40代ぐらいだろうか?子供らからバンバンお金を回収しサクサクと粗品を配っている。

うちの娘の順番がまわってきた。

真剣な表情で狙いを定めダーツを放つも全く当たらず…

「う~ん、ダメだこりゃ」と思って見ていると、その悪人顔のおじさんが「じゃあ特別サービスだ!よく狙うんだよ!」と言って上手く当てられない娘に何回も再チャレンジさせてくれた。

結果、良い意味でインチキをしてもらった娘は2等ぐらいのポップコーンメーカーを手に入れた。

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悪人顔のおじさんは娘に顔を近付け少し小さな声で「今日は特別サービスだからね。お家に帰ったらちゃんと宿題するんだよ。また来年ここで待ってるからね。」と、めっちゃ優しい目で微笑んだ。

そしてまたすぐに悪人の顔になり、再び子供らからお金をバンバン回収しサクサクと粗品を配る稼業へと戻っていった。