オグチ★フラッシュマンのすべらないかもしれない話すべるかもしれない話

2003年頃よりインターネットを通じて全世界へと発信し続けている大量の駄文です。※スマホ版は【記事を検索🔍】の欄に2013/01とか入れると年別月別に読むことが可能です。

真昼に現れた夜の使者 青春日記より2004/01

真昼に現れた夜の使者

僕の仕事は外回りなので昼食はもっぱら外食である。
最近はコンビニで買ってコンビニの駐車場(に止めた車の中)で食べて、そのままそこで休憩するというパターンが多い。

今日は茅野市街からはずれた、のどかな場所にあるロー○ンで昼食をとり休憩していた。窓を全開にしタバコ吸いながらボーっとしていると、突然見知らぬ男が近づいてきて僕に話しかけた・・・・

さてここで、その見知らぬ男とは一体どんな感じの男だったのかを簡単に説明しよう。

例えば・・・・この男の写真を持ってクイズ100人に聞きました
「さて、この男の職業はいったい何でしょーうか??」

100人中100人がこう答えるだろう・・・・


















ヤクザ・・・・

ゆったりとした黒い服に身を包み、パンチパーマにサングラス、そしてその向こう側に光る鋭い目・・・・あんたパーフェクトだよ!

男は車窓にヒジをかけ僕に言った
「にぃちゃん、ちょっといいかな。なんだ、にぃちゃん、仕事サボってんのか?」

僕「・・・い・・いや・・ちょっとお昼の休憩で・・・で・・ですけど・・・」

男「オレは歌舞伎町から来てんだけどよぉ、一緒に来たヤツが金持って逃げちまってよぉ、何が何でも今日中に6万かきあつめなきゃなんねぇんだよ」

僕は事態が呑み込めずポカーンとしていた。きっとその時の僕は、ハトが豆鉄砲をくらったような顔をしていたのだろう。男は僕の顔をのぞき込んでこう言った
「にぃちゃん、そんな心配するなって、そんな危ねぇ話じゃねぇから!」

そんな危ねぇ話じゃねぇからって・・・・・危なくない訳ないじゃん!危ないじゃん、このシチュエーション!
クイズ100人に聞きました。「今のこの状況、危ないでしょうか?危なくないでしょーうか?」
100人中100人がこう答えるだろう・・・


















デンジャー!!もしくはデンジャラス!!


そして男はことわりもなく車のドアをガチャリと開けた。何やら白い紙袋をもっている。
「にぃちゃん、心配するなって、そんな危ねぇ物じゃねぇから!これ何かわかるか?え?いいか!今から中身見せるから笑うなよ!いいか!笑うなよ!にぃちゃん」
そういって男は紙袋を開けて中身を僕に見せた。

エロビデオだった・・・


その瞬間、僕はすべてを悟った。
このエロビデオを僕に売りつける気だな・・・しかも法外な値段で・・・・

しかし、なぜ男は僕に狙いを付けたのだろうか?

ひょっとするとこの男は僕のことを気弱な青年だとでも思ったのだろうか??




















・・・正解です・・・(泣)

だがしかしオレ様をただの気弱な青年だと思ってなめるなよ!!ここは得意の大ウソで乗り切ってやる!なんせオレ様はかつてはオオカミ少年ヤスと呼ばれた男、またの名を嘘つきマスターまたの名を忍者ウソツキ君・・・・


男はエロビデオのパッケージを僕に見せながら言った
「どうだ、カワイイだろ?自分の彼女のように言っちまったけどホントにカワイイ女ばっかりだから!ここに15本あるんだけどよぉ、普通店じゃ1本1万ぐらいするから全部で15万はするよなあ?だけどよぉホントに困ってるから15本で6万でいいよ」

6万でいいよって・・・いいよってなによ、もう・・・

僕「いやぁ~そんなにお金もってないっすよ、仕事の最中なんでメシ代とタバコ代とジュース代ぐらいしかもってないっすよ」

男「バカだなぁ全部買ってくれなんて言ってねえよ!で、正確には今いくら持ってるかって、それが知りてぇんだよオレは!ちょと財布んなか見せてみろ」

僕「ホントに持ってないんですよ(汗)かんべんしてください」

男「しょうがねぇなあ、にぃちゃん貯金あるのか?」

僕「いやぁもう借金だらけで、いくらかはあるんですけど管理されてておろせないんですよ」

男「管理って何だ、嫁さんか!」

僕「はい、1ヵ月1万しかくれないんっすよ、こづかい」

男「しょうがねぇなあ・・わかった。もうこれ以上は言わねぇから、1本¥5000でいいから、なあ1本でいいから助けてくれ(買ってくれ)1本でいいからよう。こういうビデオ見るだろ?なあ」

僕「いやぁ、あんまり見ないんですよ本当に」

男「ウソつくなよ、普通見るだろ!」

僕「見た事はあるんですけどホントに見ないんですよ。」

そんな両者一歩も引かない攻防の末、ようやく男はあきらめて去っていった。
僕はすぐさまエンジンをかけアクセルをふかし、その場を走り去った。


ふぅ~助かったぁ。タバコに火をつけた。勝利の一服だ。
運転をしながら僕は、男に見せられたエロビデオのパッケージを思い出していた

「あのAV女優は美竹涼子だったな」